セピオライトの特性
微粉末セピオライト (製造元:TOLSA社)
PANGELおよびPANSILは、スペインTOLSA社が開発・特許取得した、特殊な物理化学的精製法、微粉末化法および化学的処理法により、製造された多機能性添加剤です。
PANGEL
セピオライトを繊維としての形状を壊すことなく解繊したレオロジー添加剤です。
増粘、擬似塑性及びチクソ性を付与します。
この基本的作用の他、その吸着性の良さから、合成繊維の静電気を中和し、フィラーの混合/分散性を改善します。
PANSIL
PANSILは吸着性の高い多機能添加剤です。
その粒子のゼオライト孔は表面に向けて開放しており、それら粒子が不規則に凝集している微粉末です。
セピオライトの組成と特性
化学組成と構造
セピオライトは含水マグネシウムシリケートです。
化学構造式:Si12Mg8O30(OH)4(OH2)4・8H2O(CAS63800-37-3)
すべての粘土鉱物と同様に三層構造シリケート群に属します。
正四面体のシリコンが二層と、その間の八面体のマグネシウム層で構成されており、この中心部は、酸素でシリカ層と結合していますが、このマグネシウムは不連続層です。
この構造がセピオライト粒子を微細繊維としています。
TOLSA社のセピオライトは、スペイン・マドリッド郊外のビカルバロ峡谷の鉱山から採掘されます。
このセピオライトは、中新世紀の乾燥気候下で湖沼地帯の沈殿が科学的変化を起こし、形成された堆積生成物です。
この堆積物の埋蔵量と純度は世界最高で、またスペインはこの鉱物の世界最大の生産国です。
特性
セピオライトの特性は、吸着性とレオロジー性の二つの基本的特性に基づいています。
そしてこの特性が次の5つの構造特性に直接的に関係しています。
- 外部表面の不規則性
- 高密度の吸着活性センター
- 針状様の粒子
- 低帯電性
- 非膨潤性結晶構造
セピオライトの性質 | |
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長さ(μm) | 0.2ー2.0 |
幅(Å) | 100ー300 |
厚み(Å) | 50ー100 |
ゼオライト孔(Å) | 3.6 × 10.6 |
表面積 B.E.T.(m2/g) | 320 |
気孔度-N2.吸着 20-200Å(cm3/g) | 0.4 |
総気孔度(cm3/g) | 0.7 |
比重(g/cm3) | 2.0ー2.3 |
融点(℃) | 1550 |
硬度(Mohs) | 2.0ー2.5 |
カチオン交換容量(meq-100g) | 10ー15 |
屈折率 | 1.5 |